去年(2025年)の10月、両手に収まるくらいの小さな命がうちにやってきた🐶

あれから10ヶ月。ポコが1歳になりました。(2026年6月現在)👏

10年以上一緒に暮らしたラブラドールのアンディとお別れして、いつかまた犬と暮らしたいとずっと思っていた。

忙しく走り続ける日々の中で、意識的に立ち止まる時間を作ろうと決めたとき、ポコを迎えることにしました✌️


毎日めちゃくちゃわちゃわちゃしています😅
ほんまにやんちゃ(笑)。
でも振り返ると、ちゃんと成長してる。そして思ったより手強い部分もあります。
今日はその両方と、前の子との比較で気づいたことも含めて、正直に書きます✏️
この記事を書いている人👩🔬リケジョボディビルダーMISA / 筋肉研究者・フィットネス世界大会日本代表(2023・2024年)|科学の目で暮らしを観察中。
🔬 そもそも「プードル」って何者なのか
ポコと暮らして1年、気になって調べた。プードルという犬種の由来。筋肉の研究者として働いているせいか、ポコの行動を見るたびについ論文や資料を開いてしまうのが、私の職業病です。

🔬 サイエンスメモ|プードルの語源と歴史
「プードル」はドイツ語のPudel(プーデル)、さらに遡るとpudeln(水の中で跳ね回る)が語源です。フランス語ではCaniche(カニッシュ)ー「カモ猟の犬」という意味。
もともとは水鳥の猟犬として品種改良された犬種で、打ち落とされた水鳥を水の中から回収する役割を担っていました。あの独特なポンポンカットも、水中での動きやすさと体温保護を両立させるために関節・胸・腰だけを毛で覆い、それ以外を刈り込んだのが起源とされています。ファッションではなく、仕事のための形でした。
知能・運動能力・水への適応力—すべてが「狩猟犬」としての歴史から来ています。

だから体力があるし、頭が回るし、水が好きなのか。おしっこのふりで人間を操作するくらいの知恵は、カモを追いかけていた遺伝子から来ているのかもしれない。……それはちょっと言い過ぎかもしれやんけど。
ラブラドールとトイプードル、性格が全く違った
前の子はラブラドールのアンディだった。10年以上一緒に暮らした。
2頭を経験して気づいた。この2つの犬種は、ルールとの向き合い方が根本的に違う。
🟡 ラブラドール
ダメなことはダメだと理解できる。「おやつはないよ」と言えば、それ以上はほしがらない。納得して、拗ねて寝たり、他のことで遊び始める。
ルールを受け入れる犬。
🔴 トイプードル(ポコ)
ダメなことがあると、なんとか裏技を使ってやろうとする。欲しいものがあれば、思いもよらない方法を編み出してでも手に入れようとする。
ルールを攻略する犬。

ラブラドールが「秩序の中で生きる犬」なら、ポコは「秩序を利用する犬」だと思う。
どちらがいい悪いじゃなくて、本当に別の生き物だな、と。1年かけてようやく実感しています。
そのずる賢さが最も出るのが
おしっこのふりをする問題。
トイレで成功したらおやつをあげるトレーニングをしていたら、ポコはそのルールを完全に理解した。理解した上で、お腹が空いたときだけトイレに向かっておしっこのふりをするようになった。
そしてもうひとつ・・・構ってほしいとき、お腹が空いたとき、泣きそうな顔でただじっと見つめてくる。
🔬 サイエンスメモ|「おしっこのふり」は高度な認知能力の証拠
トイプードルはボーダーコリーに次ぐ犬の知能ランキング2位(スタンレー・コレン著『犬の知能』1994年より)。「働く知能」と「服従知能」が非常に高い犬種です。
ポコがやっていることを分解すると——
- 「おしっこする → おやつがもらえる」という因果関係を理解している
- 「お腹が空いた」という自分の状態を認識している
- おしっこのふりをすることで相手の行動を操作できると判断している
これは動物行動学で「道具的欺瞞(どうぐてきぎまん)(instrumental deception)」と呼ばれる行動に近く、相手の行動を予測して自分の利益のために情報を操作する高次の認知能力が必要です。さらにこれは「問題解決型知能(problem-solving intelligence)」の高さとも関係しています。ルールそのものを学習するのではなく、ルールの抜け穴を探すという行動は、より高次の認知処理が必要です。
顔芸も同じ原理でどんな表情をすれば人間が動くかを、経験から習得しています。ずる賢いのではなく、それだけ頭がいいということです。

研究者的には「すごい」と思う。←関心してる場合とちゃいますけどね。
完全にやられてます。
白米を食い逃げして叱ったら、泣いた。
もうひとつ、ポコのずる賢さを象徴する話がある。
白米を食い逃げした。
テーブルに置いていた白米を食べてしまったポコを追いかけて「いけないよ」と叱ったら・・・
ポコはその場で、うるうると涙を出しながら🥺見つめてきた。

怒れなくなりました。即座にごめんねーって謝ってる飼い主。(なんでやねん)
ちゃうやん、盗んだんはポコやん。ほんでなんで私がごめんねー言うて。もうどっちが悪いのかわからんくなってくる。これは反則やと思う😀
🔬 サイエンスメモ|犬は本当に「感情で泣く」のか
2022年、麻布大学の菊水健史教授らのグループがCurrent Biologyに発表した研究で、犬が飼い主と再会したときに涙の量が増えることが確認されました。オキシトシン(愛情ホルモン)が涙腺の分泌に関係している可能性が示唆されており、犬が感情に連動して涙を流すという世界初の報告として注目されました。
参考:Murata K et al.(菊水健史ら), Current Biology, 32(16):R869-R870, 2022 / 論文を読む(Cell.com)→
叱られたときの涙は、ストレスや不安が引き金になった可能性があります。コルチゾール(ストレスホルモン)が上昇すると自律神経が乱れ、涙腺への刺激が起きやすくなることも報告されています。さらにトイプードルのルール攻略型の特性から、「泣けば飼い主が怒るのをやめる」という学習が加わっていた可能性も、行動科学的には十分あり得ます。
白米の食い逃げ犯が涙目で見つめてくる:それは愛情かもしれないし、高度な情報操作かもしれない。おそらく、両方です。
小型犬だと思って油断していた、体力の話
ひとつ、飼う前の自分に教えてあげたいことがある。
トイプードルは体力がある。

うちでは1日2回、1回あたり45分の散歩をしている。合計90分。これが今のポコには必要な運動量です。

これをサボると、すぐわかります。家の中で落ち着きがなくなる。噛み癖が出てくる。エネルギーの行き場を探している状態が、行動ににじみ出てくる。
小型犬だからお散歩は手加減しないとな〜、は完全に誤解でした。体力ありすぎる飼い主に余裕でついてきます🐶短距離ダッシュに余裕で喰らい付いてきます😀

🔬 サイエンスメモ|運動不足の犬に噛み癖が出るのはなぜか
犬の噛み癖や落ち着きのなさは、コルチゾール(ストレスホルモン)の慢性的な高止まりが一因とされています。2024年にAnimals(MDPI)誌に掲載された査読論文によると、慢性的なストレスは視床下部—下垂体—副腎皮質(HPA)軸を持続的に活性化し、コルチゾールが長期間放出され続けることで環境刺激への感受性が上昇し、攻撃性・不安・過警戒といった行動が増加することが確認されています。
身体を十分に動かせていない犬は、エネルギーが発散されないまま交感神経が活性化した状態が続き、些細な刺激にも過剰反応しやすくなります。噛む・吠える・飛びつくといった問題行動は、その「出口」のひとつです。
トイプードルはもともと水鳥の回収犬として品種改良された犬種。知能と運動能力が共に高く、「小型犬=運動量が少なくていい」は誤りです。ポコの1日90分の散歩は贅沢ではなく必要量です。
参考:Frontoso et al., Animals, 14(23), 3536, MDPI, 2024


雨で外に出られなかった日、なんかムズムズしませんか。べつに何か嫌なことがあったわけじゃないのに、夕方になると妙にそわそわする、あの感じ。
ポコも、まったく同じです。散歩が足りていないとコルチゾールが高いまま下がらない。その状態だと些細な物音にもびくっとする、ちょっとしたことで噛む、やたら吠える。問題行動じゃなくて、エネルギーの出口を探しているだけ。
たくさん動けば落ち着く。シンプルな話です。
1年でできるようになったこと
お手・おすわり・待て・トイレの合図、基本コマンドはすべてできるようになった。合図をするとトイレもちゃんとする(ふりを除く)。
もうひとつ、トリミングサロンでのトイレ問題。トリミング中、身体を小刻みに震わせながら我慢していたらしく、トリマーさんがゲージにペットシーツを敷いたらすんなりできた。教えてもないのに、環境に合わせて、犬の行動はこんなに変わるんだと実感した瞬間でした。
お誕生日当日のこと
お友達からぬいぐるみ、おやつをもらった✌️すごく嬉しそうで気に入ってくれてます♡

そして、特別に手のひらサイズのケーキをあげました🎁


ケーキを目の前に置いたとき、ちゃんと「待て」ができた。これが地味に一番うれしかった☺️
ぬいぐるみはすっかり気に入って、誕生日らしいにぎやかな一日になりました。
まだまだなこと、正直に書く
① クレートが苦手
未だにクレートでじっとしていることはほぼありません。抱っこして、入れれば大人しくはいるけれど、すぐに出てくるし、扉を閉めるとギャン泣き。ポコにとって落ち着く場所ではないみたいです。


これは私の教え方の問題もあると思う。「安心できる自分のお家」として認識させるトレーニングを、もっと丁寧にやるべきだった。2年目の課題。
② 車に乗ると吠える
これも相変わらず。「動く・音がする・見慣れない景色」という刺激が交感神経を刺激し続けている状態なので、脱感作トレーニング(少しずつ慣れさせる行動科学的アプローチ)を続けていく予定です。

③噛み癖
戯れているときは甘噛みで、気に入らないことがあるとガブっと噛んでくる。甘噛みではなく、本気に近い。


これはきちんと躾をしないとと思っています。遊びの延長で噛むのと、嫌なことへの反応で噛むのは意味が違う。後者はちゃんと向き合う必要がある。これも課題です。
1歳のポコへ
できることが増えた。でもまだまだ課題もある。
それって、私もおんなじだなと思う。
競技でも研究でも、完璧な1年なんてない。できたことを認めて、できなかったことは次の課題にする。それだけのこと。
ポコと一緒にいると、なんかそれを思い出させてもらえる気がする。
2年目も、よろしくね、ポコ。

📋 まとめ
- 🐩 プードルはもともと水鳥の猟犬——体力と知能の高さはその歴史から
- 🟡 ラブラドールは「ルールを受け入れる犬」、🔴トイプードルは「ルールを攻略する犬」
- 🧠 おしっこのふりでおやつをせびる「道具的欺瞞」は高度な認知能力の証拠
- 😭 白米食い逃げ → 叱ったら涙目で見つめてきた(科学的にも犬の涙は実在する)
- 🏃 1日90分散歩が必要。運動不足がコルチゾール上昇を招き、噛み癖・落ち着きのなさに直結
- ✅ お手・おすわり・待て・トイレの合図は完璧
- ✅ トリミングサロンのトイレ問題、環境調整で解決
- 🔲 クレートトレーニングは2年目の課題
- 🔲 車の吠えも引き続き取り組み中
- 🔲 噛み癖もは2年目の課題
- 🎂 1歳のお誕生日はケーキ+ぬいぐるみ+おやつで大盛り上がり
この記事を書いた人
MISA
筋肉研究者 / フィットネス世界大会日本代表
(2023・2024年)
製薬・筋肉研究の現場で働きながら、競技ボディビルダーとしても活動。愛犬トイプードルのポコと暮らす中で、犬の行動も研究者目線で観察してしまうのが職業病です。あんこは年間数百個食べています。
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