
普段は研究室で筋肉とデータと向き合い、大会前は体組成のコンマ1%にまでこだわる。そんな生活を送っていると、よく聞かれます。
「甘いものとか、我慢してるんですか?」と。。。
答えはいつも同じです。我慢はしていません。納得した上(タイミング)で、好きなだけ食べています。
年間数百個のあんこを食べ歩く身として、出張や遠征のたびに必ずチェックするのが、その土地の老舗和菓子店。
今回、金沢出張のついでに足を運んだのが、加賀藩御用菓子司として1625年から続く森八です。

ボディビルダーとしてマクロでカラダを管理しているけど、あんこ愛が薄まることはありません。むしろ逆かもしれません。仕組みがわかっているからこそ、余計な心配をせずに楽しめている気がします。
そんな1日の記録を、研究ノート(と食レポ)としてまとめます。
森八という存在
森八は1625年(寛永2年)創業、加賀藩の御用菓子司として発展してきた、石川県金沢市を代表する老舗和菓子店です。

400年という時間は、ただ「古い」のではなく、「淘汰に耐えて残った再現性の高さ」だと私は捉えています。流行りすたりではなく、世代を超えて選ばれ続けてきた味には、必ず理由がある。あんこマニアとしては、そういう対象にこそ惹かれます。
店舗展開
- 本店:金沢市大手町。2階には茶寮や和菓子木型美術館も併設
- 金沢駅周辺:金沢百番街「あんと」、「金沢エムザ」地下1階にも出店
- ひがし茶屋街:観光の動線上にあり、立ち寄りやすい立地
本店で立ち止まりたい2つの場所
1. 森八茶寮
本店2階の茶寮では、抹茶と季節の上生菓子のセットがいただけます。スケジュールを詰め込みがちな出張中だからこそ、あえて「何もしない15分」を確保する。これも、効率を考え抜いた末にたどり着いた、私なりの選択です。
2. 和菓子木型美術館(入場無料)

茶寮利用者は、併設の「菓子木型美術館」にも無料で入館できます。精巧な木型の一つひとつに、長い時間をかけて磨かれてきた技術が見える。データの裏に積み重ねがあるように、和菓子の美しさの裏にも、必ず職人の試行錯誤の歴史があります。
実食レポート①:葛あんみつ

森八を訪れたら外せないのが、JAL国際線ファーストクラス(海外発)「和懐石」のデザートに採用された実績を持つ葛あんみつです。
見た目:透明感のある葛ゼリーに、彩りよく盛られた果物とつややかなつぶあん、黒蜜が添えられた一品。涼やかで、それでいて主張がある佇まいです。
食感:寒天との違いは、口に入れた瞬間にわかります。葛特有の、とろりとした弾力。噛むというより、舌の上で溶けていく感覚に近く、白玉のもちっとした食感とのコントラストが効いています。

味わい:こしあんの甘さはかなり控えめ。果物の酸味と蜜のやさしい甘さが全体をまとめ、後味はすっきりとしています。甘いものが得意でない人にも、無理なく勧められる上品さです。
🔬 実は科学的にはこうなんです 葛の主成分は植物由来のでんぷんで、寒天(食物繊維中心)とはそもそも構造が異なります。加熱と冷却の過程ででんぷんが糊化・老化することで、あの独特のとろみともちもち感が生まれます。同じ「ぷるぷる系スイーツ」でも、寒天と葛では体に対する働き方が違う。知っているだけで、同じひと口の解像度が変わります。
実食レポート②:もち皮どらやき 宝達
見た目:一般的などら焼きよりやや小ぶりで、厚みのある丸い形。皮にはほんのり焼き色がつき、ふっくらとした質感が一目でわかります。

食感:名前の通り「もち皮」が主役。ふんわり系のどら焼きとは違い、もちもち・しっとり・少しの弾力が同時にやってくる、求肥とカステラの中間のような独特の食感です。

味わい:中の粒あんは甘さ控えめで、皮の存在感を邪魔しません。あんと皮、どちらかが勝つのではなく、互いに支え合うバランス。1個で十分な満足感があり、再現性の高い「また食べたい」を生む味でした。
🔬 実は科学的にはこうなんです あんこの主原料である小豆には、ポリフェノールや食物繊維が豊富に含まれています。「甘いもの=罪悪感」というイメージが先行しがちですが、素材そのものは決して「悪者」ではありません。問題になりやすいのは糖質量と食べる量・タイミングであって、小豆という食材自体を否定する理由にはならない、というのが私の研究者としての見解です。
季節限定「ふくさ」という余白
春限定で登場する「ふくさ」も、今回運よく出会うことができました。

見た目:鮮やかな黄緑色の生地は、若葉の芽吹く季節をそのまま閉じ込めたような色合い。手のひらサイズで、持ち運びやすいのも出張中の身としては嬉しいポイントです。

食感:蒸し焼きにされた生地は、もっちり・ふんわり・しっとりが同時に存在する不思議な質感。ホットケーキとどら焼きと求肥、それぞれの良いところを集めたような印象です。
味わい:なめらかな粒あんは甘さ控えめで、生地の風味とのバランスが絶妙。華やかな見た目とは裏腹に、味わいは引き算の美学でまとまっています。

季節限定品は、いつでも手に入らないからこそ、その瞬間の選択に価値が生まれる。データを扱う仕事をしていると、つい「再現性」を重視しがちですが、こうした一期一会も同じくらい大切にしたいと思っています。
アクセス情報
本店
- 住所:石川県金沢市大手町10-15
- 営業時間:9:00〜18:00(1月1日・2日は休業)
- アクセス:金沢駅から車で約10分、「橋場町」バス停下車すぐ
金沢駅周辺で買うなら
- 金沢百番街「あんと」内の森八店舗
- 金沢エムザ 地下1階(百貨店内)
- ひがし茶屋街の店舗
駅から近く、出張や観光の合間にも組み込みやすい立地です。
まとめ|好きなものを、諦めない選択
森八の和菓子に共通していたのは、「甘さを控えめにすることで、素材そのものの良さを引き立てている」という設計思想でした。これは、トレーニングや栄養管理の考え方ともどこか似ています。我慢で何かを削るのではなく、理解した上で配分を最適化する。
科学の論理で体を磨き、あんこの情熱で人生を彩る。今日も、その両方を諦めずに金沢を後にしました。
次の出張先でも、きっとまた新しいあんこに出会うはずです👏




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